全体
*第63回と比べて 難化 しました、、、
第63回に続く難化ですので、第62回と比べるとかなりの難化と評価できます。
(第62回合格率:16.81%)
原因は、問題文の長文化、状況設定の複雑化が挙げられます。恐らく、時間が足りなかった受験者も多かったのではないかと予想します。
*第63回の合格率が出てないので、なんとも言えませんが、予想合格率は次のとおりです。
第63回 予想合格率:13%前後
第64回 予想合格率:11.5%前後(最悪10%切る?)
明らかに難化していると感じました。
情報処理を専攻して勉強しているような生徒であれば、まだ何とかなりそうですが、独学で勉強している人からすれば難易度が高く感じたと思います。
全体的に変化球的問題が多く、言い回しもかなり遠回しで問題文を理解することが難しい人も居たかと思います。
第1問
*問題文が短くなっている一方で、余分な付加情報が多い。
例えば、4におけるポート番号のビット数などは、ポートは0~65,535番の65,536個存在するという情報を述べており、受験者を混乱させるだけの余分な情報と言える。
*3においては、RASISと各指標の対応を覚える必要がある。これは基本情報(国試)レベルの話であり、全商の試験に求められる能力ではない。(R信頼性はMTBF、A可用性は稼働率、S保守性はMTTR)。Part1-3で解説をしていたため対策は可能であった。
一般的な問題でした。3番と4番については、混合しやすい選択肢が間違えとして存在しており、少し迷ったかも知れません。
情報を専攻している受験者なら、是非満点を取って欲しい内容です。
第2問
*問題文の難化が特に顕著に表れている。一般的に受験者が知らないであろう知識が全体にちりばめられており、混乱しやすい。
*3について、間違われやすいフェールセーフとフールプルーフの違いを問うている。難しい一方で良問と評価できる。(なお、この違いは測定模擬で出題済であり対策はできた。)
*5について、あまり問われないVoIPが出ているが消去法で容易に解けるはず。
一般的な問題が多いと感じました。実教出版や東京法令の模擬問題集を回していれば全て網羅出来るので特に難しい内容ではありません。
しかし、フェールセーフの問いについては混合しやすいのでBとしました。
同様に、満点解答を目指して欲しい設問でした。
第3問
*1について、パケットフィルタリングの仕組みを知らなくても、消去法で解ける。
*4が、今まで出たことのない問題である。また計算式の立式も複雑となる。
まず、1秒間あたりの伝送量を求める。
$90×10^3×300,000÷3600=7500×10^3$
→(ビットへ) $60,000×10^3$ = $60×10^6$
1秒間あたり、60Mbのデータを送信する必要があるから、Part2-3の公式より、
$60÷(x×0.6)=1$ (転送時間は、1秒間あたりなので1)
方程式を解いて、、、
$x=100$ つまり 100Mbps必要である。
bpsという単位は1秒間あたりのビット数という事を理解すれば容易であった。
類問は基本情報技術者試験 平成16年 秋期 午前-問64である。つまり、この問題レベルは全商の試験としては高すぎる(相応でない)と評価できる。
*5について、あえてインチで出すことに意地の悪さが見受けられる。4と合わせるとかなりの時間が解くのに必要となる。
何だって計算問題が複雑化したのが難化の要因と考えられます。
問4は模擬問題集でも出ないような問題で、情報が得意な人で無ければなかなか解法が思いつかなかったと思います。
問5は対策していれば解けましたが、わざわざインチの問題にする必要性は感じません。
第4問
*2について、正規形の見分け方を学習していれば容易であった。
*全体的に、問題文や状況設定が複雑化しているので、ぱっと見難しくなっているようにも見えるが、難易度としては平均的である。
なかなか見たことがない問題が多い印象です。中心的に対策する受験生は少ないような問題が、連続で出たのでここで失点した人も多いかも知れません。
逆に知識さえあれば問2は解けますし、枝が読めれば問3は解けますし、問題文を正しく解釈すれば問4も解けるので、個人的には満点を取って欲しい箇所です。
第5問
*やはり、DBは出題パターンが決まっており、今回も状況設定が複雑化している点を除けば全体的に同じ傾向で、平均的であった。
*問題を解くのにかかる時間は、過去問と比較すると、若干多めとなる。(状況設定が複雑化しているため。しかし、テーブル数がいつもの4つから3つへと変化しており、時間的には相殺されている)
問1について、個人的に嫌だなぁと思った問題です。伝票番号と配達番号がすごく似てるんですね。
「配達番号」と「伝票番号」で名前も違うのでちゃんとみれば引っかからないと思いますが、焦っていたり・よく読まないと引っかかったかと思います。
問2・問3は、知識問題なので何も言うことはありません。
問4は前回問題に似てますね。十分解答可能でした。
問5も知識問題です。全体的に簡単だと思います。
第6問
*全体的に関数式がスッキリしており、理解はしやすかった。
一方で、関数の引数や意味を理解していないと、全体的にかなり難しい問題となるだろう。
過去問と比べると、昜化していると言える。
全体的に簡単だったと思います。
唯一難しいと思われるのが問3で、データベース関数のAND・OR条件を理解している人は個人的には少ないんじゃないかなと思っているのでCとしました。知識問題なので、勿論知ってる人は解けました。
第7問
*【6】同様、全体的に関数式がスッキリしており(問題用紙も見やすいほどにスッキリしている)、理解はしやすかった。
*一方で、状況設定がかなり複雑化しており、理解に時間がかかるため、“解けるがタイムオーバーで解けなかった”という受験者も少なくないと予想する。
*関数式の昜化、状況設定の難化を相殺して、過去問と平均的であると評価できる。
例年並み~やや難しいくらいの問題でした。
問3が答えが簡単な関数故に、思いつかなかった人が多かったのではないでしょうか。模擬問題集で似たような問題が1回だけ出たのですが・・・
覚えてる人は少ないと思います。失点しても仕方ない問題でした。
問4は一見複雑そうに見えますが、落ち着けば十分解けたのではないでしょうか。
問5の計算問題は、時間はかかりますが関数を一切知らなくても解けるので是非、得点して欲しかったです。
時間的評価
*明らかに、時間は足りないだろう。時間を掛ければ解ける問題は多かったが、本試験という環境も考えれば、明らかな時間不足が予想できる。
*また、受験者を混乱させるだけの問題文や、時間のかかる問題など、表現は悪いが、非常に悪趣味な問題となっている。(国試レベルの問題を出題するのも、非常に悪趣味)
一般的な対策しかしていない人からすれば、時間は足りなかったかも知れません。
自分自身も一度解きましたが、確かに考えるために止まった所も多かったです。普段からExcelを趣味で触っていたり、情報が好きで有れば時間は足りたと思いますが、なかなか一般の受験生には厳しいかも知れません。
今後の対策
*恐らく、65回、66回は62回以前の試験と比べて平均的もしくは、やや難化すると予想。
また、過去問をやりこめば十分合格点を取れる試験になるのではと予想。
*今回の過去問は、過去問演習の際は飛ばしたほうが良い。
難しい問題は63、64回で出切った雰囲気があるため、62回以前の過去問で高得点を取れるようになってから63、64回に挑むのがベスト。
*63回も64回も共通して言える対策手段は、“用語の意味をしっかり理解する”、“関数はその引数まで理解する”の2点がキーだと言える。
今回の検定は、実用的な大問5以降よりも、大問4以前の問題が難しいと感じました。
用語で躓くと、その後の簡単な問題でも不安になりがちなので、用語の対策は重点的に行うべきですね。
また、問題を読み解く力もかなり求められていたと思います。普段の対策でも、問題の意図を理解する練習をすると良いかも知れません。