検定部

令和2年度(第63回)情報処理検定試験〈ビジネス情報部門〉第1級試験 予想解答・解説

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予想解答

第1問(10点)

用語に関する小問集合です。

問1:【キ】

主記憶装置とハードディスク装置の間に置くことによって処理速度の改善や高速化を図る装置は、ディスクキャッシュです。

なお、【ア:キャッシュメモリ】は、CPUと主記憶装置の間に設置します。

問2:【コ】

内部構造を考慮せずに、入出力データのみに着目するテスト方法をブラックボックステストと言います。

なお、【ウ:ホワイトボックステスト】は内部構造も考慮して仕様書通りの処理を行っているかを確認します。

問3:【サ】

ジャーナルファイル単体でデータの整合性保持することをロールバックと言います。

なお、【ケ:ロールフォワード】にはジャーナルファイルとは別にバックアップファイルが必要となります。

問4:【カ】

ユーザ端末に保存して、利便性向上を図る技術・機能をCookieと言います。

問5:【イ】

データが改ざんされていないことを証明する技術をディジタル署名と言います。

なお、【オ:認証局】はこのディジタル署名を発行する第三者機関です。

第2問(10点)

用語に関する小問集合です。

問1:【ク】

完全性とは、データに矛盾や破損が無く、常に最新の状態で一貫性のあることを表します。

なお【エ】は、可用性を示します。

問2:【ア】

SMTPは電子メールの送信・転送に用いられるプロトコルです。覚え方は「送信・メール・転送・プロトコル」です。

なお【キ】はIMAPです。

問3:【オ】

フェールソフトは、故障箇所だけを停止させて、正常箇所はそのまま稼働させる設計思想のことです。

なお【コ】はフェールセーフです。

問4:【ウ】

NATはプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互に変換する技術です。

なお【カ】はDNSです。

問5:【ケ】

共有ロックは、排他制御の一つで、参照のみ可能なロックです。

なお【イ】は占有ロックです。

第3問(10点)

用語・計算の小問集合です。

問1:【ウ】

大規模開発に向いていて、原則として前の工程に戻らない手法をウォータフォールモデルといいます。

ア:スパイラルモデル】は設計→プロ→テストを繰り返す開発手法です。

イ:プロトタイピングモデル】は試作品を作成して、ユーザの意見を参考にする開発手法です。

問2:【ア】

自然災害や人為的ミスによって停電したときに、一定時間電源を供給する装置をUPSといいます。

イ:DMZ】は非武装地帯といわれ、全てのネットワークから隔離されたセグメントのことです。

ウ:SSL】はオンラインショッピングサイトなどで、機密情報を暗号化して送信する規約のこと。

問3:【イ】

自由な意見から新しいアイディアの創出を期待する会議手法をブレーンストーミングといいます。

ア:KJ法】は意見をカード化して、それをグループ化、図解化、文章化することです。

ウ:PPM分析】は市場の成長率と占有率から4つの区分に分類して事業展開方法を検討する手法の一つです。

問4:【イ】

①合計セクタ数を求める。

0~1,499(合計1,500トラック)は表より、300セクタ/1トラックであることが分かる。

計算式 300 × 1,500 = 450,000

1,500~2,000(合計2,000トラック)は表より、200セクタ/1トラックであることが分かる。

計算式 200 × 500 = 100,000

足せばこの磁気ディスク装置のセクタ数が分かる。

計算式 450,000 + 100,000 = 550,000[セクタ]

次に1セクタ=3,000B(3KB)であるので、1トラックあたりの記憶容量を求める。

計算式 550,000 × 3000 = 1,650,000,000[B]

勿論KBに戻してもOKです。

計算式 550,000 × 3 = 1,650,000[KB]

最後に1シリンダの容量を求めれば終了です。

計算式 1,650,000,000 × 10 = 16,500,000,000[B]

(3桁カンマ毎に単位を上げていく)

KBに変換して、16,500,000[KB]

MBに変換して、16,500[MB]

GBに変換して、16.5[GB]

問5:【90%】

※あくまで一例です。

①ファイル容量をbitに直す。

計算式 2.7GB × 8bit = 21.6Gbit

②1秒あたりの受信量を計算する。

計算式 21.6Gbit ÷ 120秒 = 0.18Gbit

③200Mbps(0.20Gbit)に対する比率を計算する。

計算式 0.18Gbit ÷ 0.20Gbit = 0.9

解答欄は % なので 100をかけて 90%とする。

第4問(15点)

関連知識の小問集合です。

問1:【イ】

選択肢【ア】は、C群に属する商品はそもそも主力商品では無く非主力商品であるため、販売の促進や販売中止などの対応が必要となるため不適切である。

選択肢【イ】は、A群に属する商品は主力商品で、重点管理する必要があるため、適切である。

選択肢【ウ】は、A群に属する商品は非主力商品では無く主力商品で、重点管理が必要であるから不適切である。

問2:【ウ】

完了する最短の所要日数は、他の作業や処理・工程を待つこと無くスムーズに行える箇所、すなわちクリティカルパスを求めれば良いから、

A(5) → ダミー → D(5) → E(2) → F(5) の17日が正答である。

問3:【ア】

同一のネットワークを探す場合は、ネットワークアドレス部分を参照すれば良いです。

コンピュータ内部では二進数で処理されるので、二進数に変換します。

コンピュータAと同一のネットワークを探せば良いので、サブネットマスクとAND演算をします。

ネットワークアドレス部分は、サブネットマスクの「1」の部分です。なので、

10101100.00010000.11000000.00000000

赤字の部分がネットワークアドレスとなります。このネットワークアドレスと完全に一致するものが同一のネットワークに属するコンピュータだと判断できます。

コンピュータBの3ブロック目に着目すると、1110000と、コンピュータAの完全に一致するネットワークアドレスを持っています。

コンピュータCの3ブロック目は、01000000と、2bit目は1で適切ですが、1bit目が0でネットワークアドレスとは一致しません。

コンピュータDの3ブロック目も、01111111と、1bit目が0でネットワークアドレスとは一致しません。

問4:【ア・ウ】

ヒストグラムのキーワードは各階級です。覚えるしかありませんので解説はありません。

なお、ウ-アは共通します。

問5:【イ】

選択肢【ア】は顧客情報を組織全体で管理すると記述されているからCRMであることが分かります。

選択肢【イ】は再構築と記述されているのでBPRで正答です。

選択肢【ウ】は経営資源の語があるので、ERPです。

第5問(15点)

SQLの問題です。

問1:【ア】

データの並び替え

ORDER BY <並び替え項目> ASC/DESC

※ASC・・・昇順 , DESC・・・降順

選択肢【ア】は問題文と適合していて、適切です。

選択肢【イ】は降順に並び替えるように記述されているので不適切です。

選択肢【ウ】は全てのフィールドを昇順に並び替えるように記述されていますが、問題文には予約日のみを昇順に並び替えるように指示があるため、顧客番号や顧客名の昇順化は不適切です。

問2:【DISTINCT】

重複データを取り除く

SELECT DISTINCT 項目名

これはDISTINCTを知らなければ記述出来ない問題です。解説はありません。

問3:【1-割引率】

小問の問題文に「顧客ごとの請求金額は、料金に1から割引率を引いた値を掛けたもの集計して求める」と書いてあるから、それをそのまま式化すれば良い。

なお、「割引率」は今回参照される表(顧客表・商品表・割引表・受付表)において、1つしか存在しないため、わざわざC.割引率とする必要はありません。

問4:【ウ】

SQL文の記述を見ると、「NOT EXISTS」と記述されていますので、「~注文したことがない~」と記述されているウを選択するのが適切です。

問5:【イ】

参照整合性違反とは簡単に言えば「情報が参照出来なくなったり、参照出来ないデータの追加を行った時」に発生します。

参照整合性に反してエラーが起きる場合は次の通りです。

一側のエラー例
①多側で利用されているコードを削除する処理。
②多側で利用されているコードを変更する処理。

多側のエラー例
①一側に存在しないコードを参照(追加)する処理。

これを頭に入れて選択肢を検討します。

【ア】は特にエラーは発生しません。単なる新商品データの追加です。

【イ】は多側(受付表)で少なくとも受付番号921で顧客番号5064を利用しているため、この処理を実行すると、顧客番号5064の情報を参照出来なくなり、参照整合性違反となりエラーが発生します。よって、正答です。

【ウ】は多側が参照に成功しているレコードを削除するだけなのでエラーは発生しません。補足するならば、受付番号1845が削除されても、参照出来なくなるレコードは発生しないためです。単なるキャンセルや返金対応を行ったと推測できます。

第6問(20点)

Excel基礎の問題です。

問1:【ウ】

中央値は「MEDIAN」です。

なお、選択肢【ア】は最頻値(MODEは最も出るデータと覚える)を、選択肢【イ】は絶対値を求めます。

問2:【イ】

問題文には「「駐車料金」は、「駐車時間」からB9の「サービス時間」を引いた時間に対し、30分毎300円の時間貸しとして計算する」と記述されています。

次のシートを確認します。シートの情報を問題文通りに指示すると、「1時間35分」料金が発生することが分かります。

駐車料金の出力結果は「1,200」であるから「2時間分」の料金で計算していることが分かります。

そのためCEILINGが正答であると分かります。

選択肢【ア】のROUNDUPは第2引数が不正で、正しい処理結果が返されません。

選択肢【ウ】のFLOORでは、「1時間30分」の料金で計算してしまうので、900円と返され、処理結果を合致しません。

問3:【MOD】

問題文を読むと、目が行きがちなのが「整数未満を切り捨てる」ですが、これは後半部分のINT関数によって処理済みです。

よって、今回処理すべきものは「利用回数が5回毎に」であることが分かります。

これは言い換えれば、「5で割った時のあまりが0であるときに」と言い換えることが出来るため余りを求めるMOD関数が正答です。

FLOOR関数ではむしろ1から4回目の購入でポイントが加算されるため不適切です。

CEILING関数は何回購入しても動作しません。ROUND関数シリーズも第2引数が不正で正しく処理されません。

問4:【32】

データベース関数の条件設定の方法を知っていれば解答出来る問題です。

今回の条件は1行に全て並んでいるので「X AND Y AND Z」条件です。つまり、全てを満たすものを合計します。

問5:【ア】

ソルバー問題です。目的セルはその語から、目標とも言い換えられるでしょう。今回の目標(ゴール)は、「販売金額の合計が最大になる」と書いてあるため、販売金額の合計が出力されるセルを選択すれば良い訳です。

そのセルはE15であるため、この時点で選択肢【イ】は不適切であると分かります。

次にあえて制約条件に着目します。制約条件と問題文に記載されている条件を一つ一つ照らし合わせていくと、1セット以上販売する条件が制約条件に記載されていないことが分かります。

よって、(b)を考えなくとも答えは【ア】であることが分かります。

第7問(20点)

Excel応用の問題です。

問1:【イ】

INDEXの第2引数・第3引数はそれぞれ「行番号」・「列番号」が入力されなければなりません。

選択肢【ア】のVLOOKUPを利用すると、(a)の5列目を参照したとき、返ってくる値は「大」・「中」・「小」と言った文字が返ってきます。行番号・列番号は勿論数値型で無ければならないので、【ア】は不適切です。

選択肢【イ】はMATCH関数によって上から何番目に該当するものがあるかを検索しています。そして、返ってきた値が3であれば大といったように、数値が大きければ大きいほどサイズも大きくなります。処理条件には大きい方のサイズを適用すると書いてありますが、この条件も十分満たすことができ、正答であると分かります。

選択肢【ウ】は有り得ません。

問2:【ア】

これは重複を検出する問題です。

実際に重複する時と、重複しない時の数値をトレースすることによって答えを導き出すことが出来ます。

SUBSTITUTE関数の最終引数を指定しない場合、全ての文字を置換します。(図参照)

元の文字数から置換後の文字を引くため、必ずその値は1を超える値を出力します。

【AA】の場合

元の文字数は2、置換後は【  】になるため0

つまり、2-0=2である。

【AB】の場合

元の文字数は2、置換後は【B】になるため1

つまり、2-1=1である。

三文字の場合でも同様です。(ABAであれば3-1=2、AAAであれば3-0=3)

後は適切な演算子を当てはめれば良いですが、今回は真の場合に「NG」を表示するので、エラー時に論理式(条件式)が成り立つようにしなければいけません。

重複時には必ず1を超える値を出力する=2以上である」といえるので、「>」を選択するのが正答です。(1>1は偽でOKが表示される)

問3:【ア・オ】

前半部分と後半部分に分けて考えます。

前半部分は文字数文だけ表示したい処理文が記載されています。

オプションコードが2文字であれば、表示するのも2行分で良いからです。

それを処理する時に、数は1から増やす必要があります。(0文字の時は$F$19=””で弾かれるため)

そして2行目・3行目を利用するか判断する必要があるので、ROW(A1)とすることによって、1行下に複写した時に、(a)部分が2となり、オプションコードが1文字であれば、空白(真の場合)に進みます。

後半部分はオプションコードを元に、「オプション内容」と「オプション料金」を出力させる処理を記述しています。指定された範囲はオプションコードが存在するA列からC列までの3行で、「オプション内容」は2列目に、「オプション料金」は3列目に存在します。今回出力したい列番号は2・3であるので、最初の段階で2を出力する必要があります。(この時点でイ・オのどちらかである)

オプション料金は一つ下では無く、一つ右に移動した時に出力したいので、オのCOLUMNを利用するのが適切であると分かります。

問4:【金/%】

こちらも前半部分と後半部分に分けて考えます。

前半部分では、割引対象を決定しています。割引率を撮影料金に掛けるのか、焼き増し料金に掛けるのかを判定している訳です。

仮に撮影料金としたい時は、VLOOKUP関数の「FALSE」より、完全一致しなければ数値は返ってきません。すなわち、4文字文抜き出す必要があるわけです。

全ての項目に共通してある文字は「料金」です。

ですが、「料金」とすると「料」の値(今回の例であれば3)を出力してしまい、「撮影料金」と出力してくれません。

なので、「金」とすれば、「金」の値(今回の例であれば4)を出力して、きちんと「撮影料金」が出力されるようになるわけです。

そして後半部分です。

MID(F27,SEARCH(“金”,F27)+1),~

MID(文字列,開始位置,~

この関数文は、金の次、すなわち割引率の先頭に移動させる処理です。これによって、開始位置は割引率の先頭になりました。

MID(~,~,SEARCH(” (b) “,F27)-SEARCH(“金”,F27)

MID(文字列,開始位置,文字数)

ここは何文字取れば良いかを求める箇所であり、例として「10%」とします。

開始位置は「1」になっているので、ここから「%」までの3文字を抜き出すように適切なものを当てはめる必要があります。

%とした時、基本料金10%までの計7文字となり、7-4=3文字抜き出す。と正しい処理が出力されます。

引とすると、基本料金10%引までの計8文字となり、4文字文抜き出されてしまい、エラーとなります。

問5:【ウ】

撮影メニューは「PR=特別撮影」です。(基本料金:2000

次にサイズは両方とも「中」を示すため、「中」となります。
必要枚数は10枚なので、焼き増し組数は2組となります。(最初の4枚1組はカウントしない。
(焼き増し料金:300×2=600

次にオプションは画像補正とWeb用データです。(オプション価格:1200+1600=2800 )

仕上料金は1日後に仕上を依頼しているので500円です。(仕上料金:500

割引コードはオプション料金を20%引きであるので、0.2をオプション料金に掛ければ良いです。

(割引料金:2800 × 0.2 = 560)

これらを足し引きすると

2000 + 600+ 2800+ 500560= 5,340となり、答えはウとなります。

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