検定部

【全商ビ計】第145回 ビジネス計算実務検定 解説【1】~【5】

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問1

問題文
額面¥82,430,000の手形を割引率年3.86%で12月1日に割り引くと,割引料はいくらか。ただし,満期は翌年2月13日とする。(両端入れ,円未満切り捨て)

公式

割引率 = 額面金額 × 割引年率 × 割引日数 ÷ 365日

解説

割引料とは、満期前の手形などを現金化するときに、割引日から満期日までの金利相当額のことです。
そのため、通常の金利計算と同様な計算方法にて計算を行います。

計算の手順(公式の説明)
  • Step1
    1年間の金利相当額を求める

    82,430,000 × 3.86% = 3,181,798
    電卓の[%]を活用すると、計算ミスを無くすことが出来ます。

  • Step2
    日付を計算する

    今回は「両端入れ」と指定されているので、セレクターを両入に設定します。
    12月1日 ~ 翌年2月13日 : 75日

  • Step3
    該当期間の金利相当額を求める

    3,181,798(Step1の金額)× 75日 ÷ 365日 = 653,794.11
    円未満切り捨てなので、\653,794

これらの計算を電卓上で連続して行うと、

公式 82,430,000 × 3.86% × 75日 ÷ 365日 = 653,794.11 ⇒ \653,794

となるわけです。

問2

問題文
元金¥79,570,000を単利で8月28日から11月16日まで貸し付け,期日に元利合計¥79,619,704を受け取った。利率は年何パーセントであったか。パーセントの小数第3位まで求めよ。(片落とし)

公式

利率 = 利息 ÷ ( 額面金額 × 日数 ÷ 365 )
利息 = 元利合計 - 元金

解説

借入(貸付)期間と元利・元金から、利率が年何パーセントだったかを求めたい時には、少し見方を変えて考えてみましょう

まず、日付を求めましょう。8月28日~11月16日までの片落としなので、80日です。年利は「年」と書いてあるとおり、1年間借りた時の利息です。

今回は80日しか貸し付けていないので、年利を80/365して元金に掛けるか、元金を80/365して年利を掛けるかのどちらかをしなければなりません。今回、年利が分からないので、必然的に元金に80/365して年利を掛けるの方を採用します。

79,570,000(1年分の元金) × 80(貸付期間) ÷ 365 = 17,440,000(80日の元金)

この80日分の元金にある年利を掛けると、利息49,704円(問題文中の元利-元金)が求められます。

この49,704円が80日分の元金である17,440,000円の何パーセントを占めるかが分かれば、年利を求めることが出来ます。

49,704円(利息) ÷ 17,440,000円(80日分の元金) = 0.00285

問題では、百分率で答えるように指示があるので、100を掛けてあげて

0.00285 × 100 = 0.285%

問3

問題文
取得価額¥50,310,000 耐用年数18年の固定資産を定率法で減価償却すれば,第4期末償却限度額はいくらになるか。ただし,決算は年1回,残存簿価¥1とする。(毎期償却限度額の円未満切り捨て)

公式

次期期首帳簿価格 = 当期期首帳簿価格 × ( 1 – 償却率 )
期末償却限度額 = 当期帳簿価格 × 償却率

解説

減価償却に関する計算のため、数表F(減価償却資産償却率表)を利用します。

問題文より、耐用年数18年の定率法と指示が有るので、

償却率は0.111と分かりました。

今回求めたいのは第4期の期末償却限度額、つまり減価償却費を求めたいので、第4期の期首帳簿価格が必要になります。

減価償却されて価値を失うのが、期首帳簿価格に対して11.1%(償却率)なので、逆に価値として残る分は88.9%(0.889)と分かります。

この0.889という値を利用して、3期分の減価償却を行いましょう。

第2期 期首帳簿価格(第1期 期末帳簿価格)
50,310,000 × 0.889 = 44,725,590

第3期 期首帳簿価格(第2期 期末帳簿価格)
44,725,590× 0.889 = 39,761,049

第4期 期首帳簿価格(第3期 期末帳簿価格)
39,761,049 × 0.889 = 35,347,572

それぞれの期で求める期首帳簿価格は、次期の期首帳簿価格で利用する数値になるので、電卓では連続して下記のように入力することで求められます。

電卓 50,310,000 × 0.889 = 44,725,590 × 0.889 = 39,761,049 × 0.889 = 35,347,572

第4期の帳簿価格が35,347,572円と分かったので、後は償却率の0.111を掛け合わせて期末償却限度額(減価償却費)を求めましょう。

第4期 期末償却限度額(減価償却費)
35,347,572 × 0.111 = 3,923,580

問4

問題文
100ydにつき£8,943.90の商品を30m建にすると円でいくらになるか。ただし,1yd=0.9144m,£1=¥164.70とする。(計算の最終で円未満4捨5入)

解説

計算の手順
  • Step1
    1yd分の価格を求める

    £8943.90 ÷ 100yd = £89.439

  • Step2
    30mが何ydかを求める

    割り算は「1となる方(単位となる方)」を後ろに持ってくる。
    30m ÷ 0.9144m (1yd) = 32.808・・・(本来は省略不可)

  • Step3
    それぞれを掛け合わせて、円に直す

    £89.439 × 32.808・・・ × 164.70 = 483,287.509・・・円
    円未満四捨五入なので、483,288円

これを電卓上で連続して行うと、

電卓 £8943.90 ÷ 100yd × 30m ÷ 0.9144m(1yd) × 164.70 = 483,287.509・・・ ⇒ 483,288

となります。

問5

問題文
次の株式の指値はそれぞれいくらか。(銘柄D・Eは円未満切り捨て,Fは¥5未満は切り捨て・¥5以上¥10未満は¥5とする)※画像略

公式

指値 = 配当金 ÷ 希望利回り

解説

銘柄D
6.70 ÷ 0.9% = 744.444・・・ ⇒ 744円

銘柄E
7.50 ÷ 1.6% = 468.75468円

銘柄F
83.00 ÷ 2.4% = 3,458.33333 ⇒ 3,455円

利回りとは、株式に対する配当金の割合のことです。指値は、株主や投資家が買いたい(売りたい)と希望する株式価格のことです。

例えば、100円/株の配当金が1円/株であれば、利回りは1%となります。

計算式としては、 1円/株(配当金) ÷ 100円/株(株式価格) = 0.01(利率)です。

今回は指値(希望する株式価格)を求めたいので、両辺を配当金で割って

指値(株式価格)= 配当金 ÷ 利率となるわけです。

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